■ 戻る ■ 

ラヴ 友愛 短歌3


珈琲の苦さを舌に感じた夜君に抱かれて女になる

言葉では表せないほど愛しさを募らせ君の出迎えを待つ

雨の街窓の向こうに君見つけ安堵の溜め息そっと漏らした

今だけは僕のための場所になる助手席がほら僕を待つ

横顔が少し照れていることに気付かないふりして腕を組む

手を繋ぎ歩く街並み初夏の風スニーカー弾ませ心も躍る

黒い傘寄せ合う二人の肩が触れ相合い傘になっているよね

鉄板で器用に焼かれたもんじゃ焼き君の額に汗滲む

待ちきれず停めた車のなかでキス僕の身体ほわんと火照る

夜も更けて愛おしそうに君の手が僕を撫でて抱き寄せた

心音が聞こえる程に肌重ね軋むくらいに僕を抱く君

時折に君が激しく僕を噛む紅いしるしが艶めかしくて

焦らされて僕は涙目なのに君知らん顔して煙草を吹かす

いつのまに僕を知り尽くしているの悔しいけれどそれもまた良し

石鹸の泡と一緒に滑り込む僕の鎖骨をなぞる指先

薄明かり僕より先に眠る君微かな寝息に心休めた

柔らかい髪がくすぐったいけれど君を抱いて眠る至福

真夜中に目覚めて君の腕のなかにいる安寧を得てはまた眠る

二人きり迎えた朝に「おはよう」と寝惚け眼の君愛しくて

さくらんぼ紅茶を美味しそうに飲む君の唇キスしたかった

半分こずつした料理が嬉しくて白いお皿も華やいだ午後

大好きな君の視線を僕から奪う夏物サンダル嫉妬していた

カラフルな果物達がグラスを飾るフルーツパフェに笑みこぼれ

夕刻の訪れそして僕たちは引き寄せられて愛し合う

汗ばんだ僕の肌に唇を這わせて君が囁いた愛の言の葉

浅くなる呼吸の隙間で僕の名を幾度となく君が呼ぶ

「もう行こう」そういう君の片腕を引き寄せたのは僕のワガママ

秒針が刻一刻と時刻むなのに僕等は離れられずに

繰り返すキスが僕等をかき立てるベットに沈む二人で沈む

その瞬間確かに想いは重なっていたと信じていたいんだ

Tシャツに涙が滲んでいく様を見ないふりしてぽろりとまた泣く

ずっとだよずっと僕等は一緒だよ二人何度も繰り返す

デジタルの時計の数字を睨んでた帰る時刻が憎らしくて

白黒の横断歩道がぼやけてた堪えきれずに伝う涙で

振り返り小さな掌君に向け振って微笑ってさよならをする

重なった想いを胸に抱いたまま僕らは離れて暮らしてる